中国の若者はリスク志向で夢は大きい

「中国経済崩壊は間近だ」という動画をこのごろよくYoutubeで見ますが、数字だけでは分からないものってすごくあるんだと思います。

 

この記事で紹介されている高校生の新規事業も「バブル崩壊」には泣かされるかもしれません。が、若者のあいだにこんなに前向きな意欲が湧いているのなら、その苦難を突破して、なにかしら素晴らしいものが生まれるのではないでしょうか?

 

ニュートンが生きていた頃のロンドンの有り様を読んだのですが、ほんとにヒドイものでした。それでも、どんどん人々はロンドンへ流入し、騙し合い、奪いあいながらも文明を発展させていった。あるいは、ロビンソン・クルーソーのように海に出るものもいた。

イギリス東インド会社は資本主義経済のさきがけで、今から考えればほんとにおぞましいこともたくさんやりながら、人間というのは発展していったわけです。

 


“Experimenters, moon-shooters and diverse” are the words 17-year-old Shanghai high schooler Owen Xu uses to define his generation.


The senior at the Stanford Online High School in China's financial capital has co-founded a startup focused on treating and reusing wastewater that aims to one day "solve problems affecting billions of people."
Meet China's millennials -- a generation that's more risk-taking and idiosyncratic than its predecessor. And they're dreaming big.


Having grown up in a booming economy that grew nine-fold since the turn of the century, China's 7.5 million school leavers this year are intent on forging paths very different from their parents, who defaulted to the factory floor, construction site or staid state-sector job.

 

 

「実験家、野心家、多様性」、17歳の高校生Owen Xu(たぶん、オーウェン・シュー)は、彼の世代を定義するのにこれらの言葉を使った。

 

*「Moon-Shooter」という語は初めて見たので、調べてみたところ、英英辞書しかヒット無し、同意語の「Take a risk for great rewards」というが、いちばんわかりやすいかもしれません。

 

 

中国の金融都市(シャンハイ)でスタンフォードのオンライン高校に通う、廃水の処理や再利用に特化した新規事業の共同創設者は「数十億人の生活に影響を及ぼすような問題を解決」することを目標にしている。

 

750万人の学校卒業者たちは、中国の経済ブーム(今世紀のはじめと比べると9倍に成長)のなかで育ち、工場や建設現場、あるいは退屈な国営企業しか選択肢のなかった親たちとは、まったく違う道を歩もうとしている。

 

 

 


「バブル崩壊」を「経済崩壊」そして「国家崩壊」みたいなおおげさな解釈をする人は多いのですが、わたしはむしろ「はしか」くらいに考えています。

 

日本でも90年頃に「バブル」は崩壊しました。土地の値段も株価も急落しました。が、日本という国家は崩壊していませんよね?

 

2000年頃、アメリカでは「ITバブル」が崩壊しました。が、アメリカは崩壊してませんよね? たしかに多くの人が巨額の損失を負い、或る人は自殺に追い込まれ、職を失い、悲惨な状況に追い込まれたのは事実です。しかし、例えば「ITバブル」の場合、その狂乱の中、熱に浮かされたようにブロードバンドが普及して、そのおかげで今、Youtubeなどのコンテンツを楽しむ基盤ができたわけです。

 

中国人が嫌いとか、韓国人が嫌いという感情があるのは、わたしも理解できます。しかし、その感情にまかせて視野を狭めてしまい、いつまでも昔ながらの固定観念に囚われていては、いつの間にか時代から取り残されることになるでしょう。

 

中国の若者のあいだに湧いてきているこの熱意が何を生み出すのか楽しみに見守りませんか?

 

そして、日本の若者にももちろん奮起してもらいたいのはやまやまなのですが、それは盛者必衰のことわりであって、一時的には弱っていくしかないと、半ばあきらめています...