中国の不動産バブルは6000億ドルの不良債権を生み出しかねない

87年ブラックマンデー、97年アジア通貨危機(同じ頃ロシアや南米でも金融危機)、2000年ITバブル崩壊、2008年リーマン・ショック…
10年前後の間隔で大きな経済危機というのは起こっているのです。リーマン・ショックから8年、そろそろ次が来てもなにもおかしくありません。それが直接みなさんの生活に影響するかは分かりませんが(できれば何も悪影響がないことを祈っています)、危機感を持ってアンテナを張ることはけっして悪いことではありません。

 

「中国バブルの崩壊」というのは、かなり広まっているのかと思ったのですが、日本の主流のメディアではあいかわらず「高い成長率」とか、明るい側面ばかりを強調する傾向があるそうですね。

 

まあ、明るく行きたいものですが、リスクを過小評価すれば悲劇が待っているますので…

 


China watchers are starting to put a price tag on what any collapse in the nation’s red-hot property market could cost banks.


A drop of 30 percent in housing prices could cause 4 percent of total loans worth 4.1 trillion yuan ($615 billion) to sour, according to DBS Vickers Hong Kong Ltd.

 

Commerzbank AG said such a drop could trigger 4 trillion yuan in delinquencies.

 

Pacific Investment Management Co. expects the non-performing loan ratio to peak at 6 percent in the next few years from the current 1.75 percent, amid risks from the property sector.


While bank losses under those scenarios would be a far cry from the $1.3 trillion in the U.S. after the 2008 financial crisis, economists are increasingly anticipating a banking system bailout that could rock the stock market and push up government borrowing costs.

 

中国に注目してきた者達はそろそろ、「Red-Hot」な不動産市場の崩壊が銀行にどれくらいのコストを生み出すのか、値札をつけ始めている。

 

香港のDBS社によると、住宅価格の30%の下落は4.1兆元(6150億ドル)にも及ぶローン全体の4%が焦げ付くことになるとのこと。

*「sour」を焦げ付くと訳してみました。「Red-Hot」にしてもそうですが、不思議と料理に関係する言葉が使われますね。

 

AG商業銀行は「そのような下落は4兆円の債務不履行を引き起こしかねない」と語った。

 

パシフィック・インヴェストメント・マネジメント社は、不動産部門のリスクから、不良債権比率は現在の1.75%からここ数年で6%まで上昇すると見込んでいる。

 

銀行がそのようなシナリオによって損失をだすのは、2008年のアメリカ金融危機での1.3兆ドルとは大きく違うかも知れないが、エコノミストたちは銀行救済が株式市場を揺るがし、政府の借り入れコストをおし上げるのではないだろうかと徐々に心配し始めている。

 

 

 



北京レポート 腐食する中国経済

内容紹介
「中国ショック」は歪な経済システムの行き詰まりを示す、表層的な現象にすぎない--。
統制過剰、隠蔽、縁故、拡張主義、国際規律無視……中国経済を行き詰まらせるのは何か。

2015年の株式市場の暴落をはじめ、中国経済はその変調を隠しきれない。国内には未だ大きな開発余地があるものの、共産党による経済運営はさまざまなレベルで軋みが生じ、現状の体制システムのままでは早晩、低成長の常態化に追い込まれる。

「国有企業は需要減でも人員調整できず、『目標』達成のためだけに無意味な生産が続く」「不祥事、事故はもとより、経済の変調情報すら隠蔽される」「党の『計画』が優先され、誰も住みたくない土地に高層住宅が建ちまくる」……。

さらに無理な拡張主義、横暴な国際ルールの無視により、周辺国・先進国との経済協力にも障害が生じる。国際社会で孤立する中国は、成長を阻害する。

中国総局で経済分野を追った日経記者が、中国経済を長期的に低迷させる社会的な矛盾、問題について現場レポートする衝撃のルポ。

 

 

口コミ情報

「普段は新聞報道を通して中国を見ているが、「中国はよく分からない」との思いを年々強めていた。共産主義と市場経済は相いれないはずだろうから、いずれその歪が露呈し、政治不安を引き起こすであろう。かれこれ20年ほど前から漠然とそのように思ってきたが、その気配は一向に見られず、「中国はよく分からない」との思いは強まる一方であった。
本書は、著者曰く、「中国理解に役立つ物差し」を提供することを目指して書かれたものである。統計データがふんだんに引かれ、著者が足で稼いだ共産党員や市井の人の声がちりばめらており、今日の中国が抱える構造的課題の枠組みが本書の頁から浮かび上がってくる。抑制のきいた文章でテンポよくつづられており、一気に読むことができ、「中国をもう少しよく理解したい」との思いを持つ人にはお薦めの一冊である。」

 

「客観的に中国の経済政治社会などの状況を冷静に述べている感じがしました。
やはり中国の経済はかなり深刻でじわじわ弱体化しているのでしょうね。」

 


習近平が中国共産党を殺す時 日本と米国から見えた「2017年のクーデター」

内容紹介
習近平は外交上でも冒険をすることが多いのだが、
内政面でも「政変」という冒険をするということもありうる―—石平
核兵器を所有しており、たかだか人口2300万人の北朝鮮が
中国を滅亡させる可能性があることも否定できない―—陳破空

中国を捨てたふたりの論客=
日本在住チャイナウォッチャー石平(2007年、日本に帰化)
ニューヨーク在住の天安門事件リーダー陳破空(1996年、アメリカに亡命)
による初の対談本登場!

南シナ海で本当に起きていることとは何なのか?
尖閣諸島侵入を繰り返す先にある狙い
中国に対して核攻撃も辞さない北朝鮮
シベリアをめぐるロシアとの水面下の争い
反中国包囲網を築き上げたアメリカの巧みな外交戦略
北京で繰り広げられる憐れな権力闘争の実態
そして
2017年に待ち受けるクーデターと習近平の命運……

日米を代表するチャイナウォッチャーが、
見えづらい中国の本質を舌鋒鋭く炙り出す!
さらに、「エピローグ」で知られざる天安門、民主化運動秘話も初公開!
なぜここまで祖国を厳しい目で見続けるのか?
個人史と中国現代史がクロスする
未だ語られたことのない苦難の過去も明らかに!!

2人が初めて中国語で熱く討論した様子を収録した、
スペシャル動画を新唐人電視台ホームページで絶賛配信中!

「はじめに」より
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」との故事もあるように、
習政権と渡り合って日本の安全と平和を守っていくためには、
日本人は当然、まずこの政権の内実と特質を知っておくべきであろう。
習政権は一体何を目指して、今後どうなっていくのか。
彼らの野望と力の所在、そして、そのアキレス腱を知っていれば、
対処する方法も自ずと見えてくる。

「本書の内容」
第1章 反腐敗、政治闘争、暗殺計画
~就任以来、劣化し続ける権力基盤~
第2章 
書店員拘束、パナマ文書、反腐敗挫折
~私情と私憤が招いた四面楚歌~
第3章 機密流出、軍改革、内部分裂
~国内外で動き始めた時限爆弾~
第4章 情報操作、巨大債務、大逃亡
~劇薬すら効かないゾンビ経済~
第5章 中国夢、尖閣有事、対中包囲網
~孤立無援となった紅い軍国主義~
第6章 反中北朝鮮、中露摩擦、日本核武装
~自ら招いた不安と不信の近隣外交~
第7章 政変、空中分解、寿命70年
~2017年に待つ哀しい結末~
エピローグ 天安門、大阪、ニューヨーク
~祖国を厳しく見続ける本当の理由~

口コミ情報

「陳破空さんは、民主化運動のリーダーであった。その用心深い眼で中国共産党の今を観察している。
それは、日本で流布されている情報とは相当違い、刺激的で且つ、腑に落ちるものであった。
石平さんは、良く引き出している。

基本的に中国社会は、「関係」を重視する「人治」社会である。
「右派」とか、「左派」とかは、争うための道具であるに過ぎない。
日本人には、このことが膚で解らないため情勢を誤解するようだ。

結論がある。
習近平の権力基盤は、不安定ということである。
まず、権力掌握の過程で多くの敵を作ってしまった。
主席は、政治局常務委員会で決まるがそのメンバーは、少数の長老グループのその時の力関係により決まる。
現在のメンバーは、江沢民派4、団派1、習派2である。
習が江と戦えたのは、団派の協力があったためであるが現在は、最悪に近い。
習には、軍のバックはない。江任命の二人の副主席は追放したものの、委員一人も任命することすら出来ずにいる。
協力者の劉源さえ守れなかった。軍の再編成とは、ただの、入れ替えであった。」