「アルゴリズム」について最新ニュースとおすすめ書籍

Bloombergの記事をほんの少し翻訳。

そして後半は「アルゴリズム」についてのおすすめ書籍を紹介いたします。

 


During two chaotic minutes of Asian trading, the pound plunged the most since the Brexit referendum in June, with traders saying computer-initiated sell orders exacerbated the slump.


The 6.1 percent drop drove sterling to a 31-year low of $1.1841, according to composite prices compiled by Bloomberg of contributions from dealers.

 

Traders speculated the crash might have been sparked by human error, or a so-called “fat finger,” with algorithms adding to selling pressure at a time of day when liquidity is relatively low.


While the currency snapped back in Asia, it resumed its freefall during European hours, as concern welled up that a so-called hard Brexit is on its way, meaning the U.K. will get anything but a sweetheart deal to leave the European Union.

アジア・トレーディングのカオスな2分間のあいだ、6月のイギリスのEU離脱国民投票以降、ポンドはもっとも大きな下げとなった。トレーダはコンピュータによって作られる売り注文によって悪化したのだと言っている。

 

Bloombergの協力者によると、スターリングは31年ぶりに1.1841ドルにまで落ち、6.1%の下落となった。

 

トレーダーたちは何かしらの人為的なミスかもしれないと推測しているが、もしかすると流動性が低くなった日に売りのプレッシャを加える、いわゆる「Fat Finger」と呼ばれるアルゴリズムがクラッシュを引き起こしたかもしれない。

 

アジアでの通貨が回復したのに対して、いわゆる「Hard Brexit」、つまりUKはEU離脱にあたってお情け取引以外にはなにも得られないのではないだろうかという不安から、ヨーロッパ時間では、自由落下が再開した。

 

 


おすすめ書籍

アルゴリズムが世界を支配する (角川EPUB選書)

内容紹介
古代から存在はしたが、2000年代、ウォール街で金融商品の開発に活用されたことで一気に進歩したアルゴリズム。映画や音楽のヒット予測に限らない、今や私たちの生活のあらゆる場面に進出しているのだ――。

 

 

口コミ情報

「非常によく調査され、中身が非常に濃い一冊である。そして、様々なヒントに満ち満ちている。ここ一年読んだ本の中で、最も面白い一冊だった。未読の方の愉しみのために、多くは触れないが、強く感じたのは、現代において、コンピュータ・サイエンスを習得した人間が最もカネを稼ぎ、世の中を変えていくだろうということだ。それは、コンピュータ・サイエンスを習得した人間が自身の『会社』でのシゴトに実はまったく縛られていない、ということに気がつけるか、ということでもあるだろう。本人が興味を持てば、多種多様な分野で驚くような『作品』を生み出すことが、彼らには可能なのだ。」

 

「年を重ねる中で感じる、『優秀な人間』の定義の変化。
若いころは、今よりもっと、資格とか、知識の量なんかが評価されていました。
年々、一人当たりの仕事量が増え、高速の事務処理と、知識のすばやい検索が重視されるようになると、そういった分野にコンピュータが進出してきました。
そして、結果的に、業務は効率化されましたが、それは、肝の無い、表面的な事務処理の連続にすぎないような印象になっております。
しかし、今、優秀な人間といえば、こういったことができる必要があるのです。
頭は良くても、処理速度や量がよくない人間は、徐々に評価を落としております。
本書を通じて知りたかったのは、どのような分野に、どの程度、こういったシステムが入り込んでいるのかということです。
文系の分野は、枝葉の問題と、落としどころの問題があるため、機械にはできないだろうとタカをくくっていた部分もありましたが、本書を読む限りでは、私の考えは甘いようです。
まさか、弁護士の世界にまでこういったものが入り込んでいるとは思っていませんでした。」

 

「自動運転技術の実用化が見通せるようになってきた。自動運転は人間が何もしなくても、
安全に目的地まで自動車が運んでくれるというものだが、実際には人間が組んだ
アルゴリズム(計算手順)に基づき、情報を瞬時にそれも高速で解析し、動きを決める
ものである。
特に近年では株の売買取引にもこの手法が採り入れられ、あまりにも非人間的な超高速
の売買が行なわれる実態に、反省すべしという声も上がっている。
それはともかく、この本ではアルゴリズムが何であるかを根本から説き、わかりやすく解説を
しながらウォール街のトレード、映画脚本の評価、交響曲やオペラの作曲などアルゴリズムの
優位性が認められる領域を眺めていく。
最終的にAIが人間を超える「シンギュラリティ(技術的特異点)」がやってくる日があるかも
しれないという恐れも、最近のAIブームにはある。「ディープラーニング」というAIのシステムが
「強いAI」への道を拓こうとしているのだ。」

 


シリコンバレー発 アルゴリズム革命の衝撃 Fintech,IoT,Cloud Computing,AI、 アメリカで起きていること、これから日本で起こること

内容紹介
アルゴリズム革命とは、
情報処理能力の飛躍的向上により、
あらゆる人間活動が計測され
機械によって代替される流れのこと。
Fintech
IoT
Cloud
Computing
AIなど、
シリコンバレーの最先端の動きと
これから日本で起こることを、
スタンフォード大学の研究員がわかりやすく解説。

――目次――
【CHAPTER 1】アルゴリズム革命とAIのインパクト
●シリコンバレーは世界の姿を一変させる
●アルゴリズムで人間の活動を置き換える
●人工知能は人の仕事を奪うのか
●スケールしないビジネスは生き残れない
●次に破壊されるのはどの業界か
★シリコンバレーの強さの秘密1――循環する人材

【CHAPTER 2】クラウド・コンピューティングの本質とは
●クラウドで人類の情報処理能力が豊富なリソースへ
●クラウドは巨大な設備投資で実現
●インフラとしてのクラウドの可能性
●クラウドは安全なのか
●豊富な情報処理能力はコモディティ化の波を作る
●大企業がクラウドを使いこなす日
★シリコンバレーの強さの秘密2――資金調達+インフラ環境

【CHAPTER 3】IoTとビッグデータの真価とは
●あらゆるものが計測可能になる
●売りっぱなしモデルからの脱却
●日本的「ものづくり」とIoT
●ロボットのいる生活
●「規制」に関する幻想と事実
★シリコンバレーの強さの秘密3――失敗を次に活かす文化

【CHAPTER 4】フィンテックの恩恵はあらゆる企業に及ぶ
●スタートアップが切り開く新しい金融サービス
●企業の資金調達が様変わりする
●決済手段が多様化する
●仮想通貨の技術で「信用確保」
●ロボアドバイザーの時代
★シリコンバレーの強さの秘密4――産学連携

【CHAPTER 5】日本企業がこれからすべきこと
●外部の力を取り込む「オープンイノベーション」
●シリコンバレーで人脈をつくる
●トップがコミットし、現場に裁量を与える
●デザインとコンセプトを買うという発想
●ロボティクスに活路を見出す
●日本のものづくりの真の強みは何か
★シリコンバレーの強さの秘密5――政府が果たす役割


世界でもっとも強力な9のアルゴリズム

内容紹介
コンピュータを使い物にするアルゴリズムにはどういうものがあるか、今日的な視点から選んだ実際に役立っている9のアルゴリズムのアイデアを、章ごとに掲げてわかりやすく説明した読み物です。
図を多用し、その仕組みをたとえを使いながら見せることに重点を置いています。
著者が選んだ基準は、(1)インターネットでメールやブラウザを利用する一般ユーザーの日常のコンピュータで使われていること、(2)特定の状況や高度のソフトウェアだけに使えるものは除くこと、(3)基本的にコンピュータ・サイエンスの理論に基づくこと、です。
扱っている9のアルゴリズムのテーマは、検索エンジンのインデクシング、ページランク、公開鍵暗号、誤り訂正符号、パターン認識、データ圧縮、データベース、デジタル署名、計算不能性。

 

 

口コミ情報

「コンピュータ知識がない一般の人に、現在の情報社会を支える基本技術を易しく説明する本。
アルゴリズムという言葉から、難しい内容を予想していましたが、思ったよりも易しい内容の本でした。
あえて深い内容にはふれず読みやすい反面、ある程度知識がある人には物足りない、回りくどいと感じる。
個人的には、
検索エンジン・ページランク・パターン認識の章は、元々知識が無かったため楽しく読めた。
その他の章は、コンピュータ技術者なら誰でも知ってる程度の内容だと思う。
コンピュータ技術全般を、気楽に学んでみたい一般の方におすすめ。」

 

「コンピュータや情報系の書籍は少し苦手でしたが、先輩の薦めで購入して読んでみました。

タイトルだけを見ると、難解で複雑なアルゴリズムが登場する専門書のような印象を受けますが、
実際には、我々がパソコンやインターネットを使う際に知らないうちに利用している身近な
アルゴリズムをやさしく紹介した一般向けの入門書という感じです。

この本の説明はとにかく丁寧で、分かりやすいと思います。アルゴリズムを説明するための具体例も
これ以上ないくらいに単純な例を使っているので、途中で挫折することなく読み進められると思います。

欠点を挙げるとすれば、これらの分野に少しでも知識がある方にとっては説明が丁寧すぎて冗長に
感じてしまう部分があるかもしれないということです。

入門書としては最適だと思いますので、この本を読んで「物足りない」とか「もっと詳しく知りたい」
と思った方はより詳しい専門書に進んでいけば良いと思います。」